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夏の終わりに、屋形舟を楽しんできました
夏も終わりの8月24日、
呉服屋の仲間うちと屋形舟を仕立てて、
着物姿で夏の終わりをを楽しんできました。
屋形舟だけならいつでも乗れるじゃないかと、
人形浄瑠璃の文楽の演者の方にお願いして
文楽の講演会をかねての企画となりました。
日頃は舞台でしか見ることの出来ない文楽のお人形を
まずは間近で拝見する事が出来ました。
近くで見るお人形は、なかなかの迫力で
また細部にわたっての細かい作りを見ていると、
こうして、あの魂が入ったような動きが出来てくるのかと
納得できました。
(左から)
胴へ衿をかける様子
この衿のかけ方一つで人形の雰囲気が変わってしまい、
最初に衿掛けがうまくゆくと、上のきものも自然と綺麗に着せられるそうです。
かけ方は、教えてもらえるのではなく師匠の付け方を見て学んだり
人形を片づけてしまうときなどに一生懸命見て自分で勉強するそうです。
男性の人形の長袴に入れるヘラ
文楽は人形を宙に持ち上げて演じるため、長い袴などは垂れ下がってしまうため
こういったヘラを入れていかにも地面の上を歩いている様に演じます。
人形の頭(かしら)の動きと、手の動きです。
頭には、最初に演じたときの役によって名前が付き、
その頭の動きも、人形によって異なります。
また、手の動きも、普段の動きの他に事を奏でるとき、三味線を奏でるときなど
それぞれ異なる指の動きに合わせて、使う手が違ってきます。
人形は、主(人形全体の動きと、頭、右の手を動かします)、足、左手の
3人で動かして演じます。
(主の人は、右の写真のような高下駄を履いて全体の高さを合わせて演じます。)
それぞれの動きを揃えて動きに表情を現すためには、
手や足を動かすタイミングを主の人が
頭の動きで微妙な合図を出し、その演技の中の自然な合図に会わせてそれぞれが動きます。
一人づつがうまく動くのはもちろんのこと、呼吸を合わせて全体の動きを揃えることで
人形が生きてくるのです。
最初に人形を見たときには、細かい細工によって
いかにも人のような表情や動きを表すのだとと思いましたが
お話を伺っていると、細工や人形の作りはあくまでもテクニックであって
眉や口を動かす前の、頭の動作・・・
何かを取ろうと手を伸ばすときに、手の先を人形の目が常に追っていること・・・
人形が歩くときに、動きの柔らかさや堅さでその人形が演じる役柄の雰囲気を醸し出すこと・・・
などなど、いかに人形の雰囲気がその所作を感じさせるか、
そのことが人形を動かすことであることが、だんだん分かってきて
おいてある時にはただの人形であるものが、なぜ3人が手に取ったとたんに
魂が入ったように、顔に表情が、動きに感情が出てくるのかが少し分かったような気がしました。
そして今回は特別に、
実際に文楽のお人形を動かすことに参加させていただくこともできました。
さっき見ていたとおりに、と思いながら、
なかなか思うように自分のパートも動かせず
なおかつ3人で動きを揃えるなんて・・・
私もさせていただきましたが、
本人は汗だくで結構真剣なんですが
おぼつかない動きに会場の方からは笑いがでておりました。
色々なお話を伺い、体験をさせていただいて
最後には、お話のさわりを実際に演じて頂き、拝見しました。
本式の舞台ではないので、実際のお芝居のような雰囲気は出ないのですが
それまで伺っていたお話を思い起こしながら拝見していると
一つ一つの動きに、いっそう思いが募りちょっと特別な気持で皆さんご覧になっていたようです。
9月の2日より、国立小劇場で文楽がえんじられますので
皆さんも機会がございましたら是非ご覧になって下さいませ。
皆さん文楽をすっかり堪能していただいてから、
屋形舟でお台場に出て、夏の終わりの涼しい風の中
今度はお食事とお酒を楽しみました。
50人ほどの方が、絽、紗、麻、上布、浴衣・・・と
それぞれ思い思いの夏のお召しもの。
最近では思うことの少なくなった
「風流」なんてことばが自然と出てくる、そんな夏の終わりの夜でした。
呉服屋の仲間うちと屋形舟を仕立てて、
着物姿で夏の終わりをを楽しんできました。
屋形舟だけならいつでも乗れるじゃないかと、
人形浄瑠璃の文楽の演者の方にお願いして
文楽の講演会をかねての企画となりました。
日頃は舞台でしか見ることの出来ない文楽のお人形を
まずは間近で拝見する事が出来ました。
近くで見るお人形は、なかなかの迫力で
また細部にわたっての細かい作りを見ていると、
こうして、あの魂が入ったような動きが出来てくるのかと
納得できました。
(左から)
胴へ衿をかける様子
この衿のかけ方一つで人形の雰囲気が変わってしまい、
最初に衿掛けがうまくゆくと、上のきものも自然と綺麗に着せられるそうです。
かけ方は、教えてもらえるのではなく師匠の付け方を見て学んだり
人形を片づけてしまうときなどに一生懸命見て自分で勉強するそうです。
男性の人形の長袴に入れるヘラ
文楽は人形を宙に持ち上げて演じるため、長い袴などは垂れ下がってしまうため
こういったヘラを入れていかにも地面の上を歩いている様に演じます。
人形の頭(かしら)の動きと、手の動きです。
頭には、最初に演じたときの役によって名前が付き、
その頭の動きも、人形によって異なります。
また、手の動きも、普段の動きの他に事を奏でるとき、三味線を奏でるときなど
それぞれ異なる指の動きに合わせて、使う手が違ってきます。
人形は、主(人形全体の動きと、頭、右の手を動かします)、足、左手の
3人で動かして演じます。
(主の人は、右の写真のような高下駄を履いて全体の高さを合わせて演じます。)
それぞれの動きを揃えて動きに表情を現すためには、
手や足を動かすタイミングを主の人が
頭の動きで微妙な合図を出し、その演技の中の自然な合図に会わせてそれぞれが動きます。
一人づつがうまく動くのはもちろんのこと、呼吸を合わせて全体の動きを揃えることで
人形が生きてくるのです。
最初に人形を見たときには、細かい細工によって
いかにも人のような表情や動きを表すのだとと思いましたが
お話を伺っていると、細工や人形の作りはあくまでもテクニックであって
眉や口を動かす前の、頭の動作・・・
何かを取ろうと手を伸ばすときに、手の先を人形の目が常に追っていること・・・
人形が歩くときに、動きの柔らかさや堅さでその人形が演じる役柄の雰囲気を醸し出すこと・・・
などなど、いかに人形の雰囲気がその所作を感じさせるか、
そのことが人形を動かすことであることが、だんだん分かってきて
おいてある時にはただの人形であるものが、なぜ3人が手に取ったとたんに
魂が入ったように、顔に表情が、動きに感情が出てくるのかが少し分かったような気がしました。
そして今回は特別に、
実際に文楽のお人形を動かすことに参加させていただくこともできました。
さっき見ていたとおりに、と思いながら、
なかなか思うように自分のパートも動かせず
なおかつ3人で動きを揃えるなんて・・・
私もさせていただきましたが、
本人は汗だくで結構真剣なんですが
おぼつかない動きに会場の方からは笑いがでておりました。
色々なお話を伺い、体験をさせていただいて
最後には、お話のさわりを実際に演じて頂き、拝見しました。
本式の舞台ではないので、実際のお芝居のような雰囲気は出ないのですが
それまで伺っていたお話を思い起こしながら拝見していると
一つ一つの動きに、いっそう思いが募りちょっと特別な気持で皆さんご覧になっていたようです。
9月の2日より、国立小劇場で文楽がえんじられますので
皆さんも機会がございましたら是非ご覧になって下さいませ。
皆さん文楽をすっかり堪能していただいてから、
屋形舟でお台場に出て、夏の終わりの涼しい風の中
今度はお食事とお酒を楽しみました。
50人ほどの方が、絽、紗、麻、上布、浴衣・・・と
それぞれ思い思いの夏のお召しもの。
最近では思うことの少なくなった
「風流」なんてことばが自然と出てくる、そんな夏の終わりの夜でした。
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