聖なる夜に、サンタクロースが
窓の外からお家の中を覗いてみると・・・
そんな情景を帯に染めてみました。

地色は黒でなく、深い鉄紺。

お太鼓全体に柄を染めるのではなく
無地場を残しながらの構図は、一枚の絵をお背中に飾るような・・
そんな趣きをお楽しみ下さい。

柄の中の染めの濃淡は通常の筆による暈かしではなく
木の樹脂を溶かしたダンマルと呼ばれる液を
使って、ステンドグラスの雰囲気をイメージしたものとなっています。

ツリーの下にプレゼントを並べてクリスマスの朝をまつ
楽しそうな様子が伝わってきませんか。

無地場を多くとる構図にしましたので
横段に角通しの地紋が入りました帯地を使ってお染めしてあります。

無地の場には、糸目の線だけのシンプルな雪の結晶を染めて・・

細いラインだけの柄の表し方ではありますが
帯姿となると良いアクセントになってまいります。

赤とグリーンのクリスマスカラーを
品の良く使っての柊とクリスマスベルを前帯の柄に。

色合いは抑えながらも微妙な濃淡が
表情豊かに柄を浮き上がらせてまいります。

葉の周りにも輪郭をもってさらに、その縁の白い糸目が
柄を生地から浮き立たせます。
ちょとした金線の括りも良いアクセントです。

反対側の前帯には、ワンポイントでクリスマスベルを。

着物や帯との、コーディネイトを変えながら。
毎年、毎年、１２月の出かけをお楽しみ下さいませ。

生地のアップの写真です。
小さな四角が並んだ角通しの地紋、浮き上がり方によって
横段に配されております。

写真の丸い輪郭の雪の結晶は帯を締めたときに
ちょうどお太鼓の裏に当たる部分です。

ご自分からは見えないけれど他の人からは意外と見えるところに
ワンポイントのお楽しみです。